あれは、2年前の夏のことでした。
私は当時31歳で旦那はわたしの4個年上のスタイルのいい男でした。2人の子供にも恵まれてわたし達はどこにでもあるような平凡で幸せな生活を送っていました。
その頃はドラマで浮気を取り扱うものが多くて、よくテレビで見ていたのですが、その時のわたしは当然第三者の架空の話のように見て楽しんでいました。「こんなこと、本当にあるわけないのにね。」私がそう旦那に言うと彼は、なぜか私の目をそらすのです。
おかしいなと思ってはいたのですが、まぁ恥ずかしさを隠すようにしていたんだろうとずっと思っていました。ドラマを見終わったあと、旦那が風呂に入っている時に、彼のスマートフォンが鳴り出しました。義理の母からまた電話が来たのかと思い。
私は、スマホを見てしまいました。人間って不思議なもので、予想外なことが起こると、口が開いたまま閉じなくなってしまうんですよね。私はよく言われるそんな言葉の意味をひどく実感しました。そうです。
彼のスマートフォンに表示された名前は知らない女の人の名前だったのです。旦那の仕事柄、女性と関わることは滅多になく、職場の女性は皆顔見知りなので、仕事のパートナーとしてはあり得ないのです。現実は残酷なことに、確信的な「浮気」を私に突きつけました。私は泣きました。
物を壊しました。それを見た彼は、急に謝り出して、私を慰め始めました。「許せない。」しかし、そんな気持ちとは裏腹に、私は長年彼の愛情を感じることがなかったので、嬉しいと感じてしまったのです。
「私も彼に無愛想になっていたのかもしれない。」私は、彼を責めることよりも、自分の行動を思い返しました。そんなこともあり、落ち着きを取り戻して、話し合いでなんとか解決しましたが、私たちは距離を置くことにしました。今は子供たちを女手ひとつで育てることに精を尽くして喜び感じますし、彼ともたまに連絡を取って子供達と話をしています。